「長期ビジョン2030」の実現に向け、2022年度を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を定めています。 また、その計画の要点を「経営スローガン」としてまとめ、社員にとって分かりやすく、日常的に意識できるメッセージ発信を行っています。
単年度の売上や利益よりも人財の成長支援・仕事のやりがい向上を優先し、 EXとCX(※)の好循環を促す基盤を整備する。結果として、財務面を含めた中長期的な目標を達成し続ける組織へと進化させ、 今後の業界No.1達成を確信できる3年間とする。
本中期経営計画期間におけるM&Aの進捗遅延を鑑み、最終年度となる24年度の売上目標値を当初目標の353.8億円から338.2億円に修正しています。
中期経営計画2022-24の2年目として、引き続き「EXから考える」をスローガンに、従業員の「仕事のやりがい」を向上させるための取り組みに邁進しました。理念体系を整理し、「新理念体系」としてリリースすると同時に、新理念体系に基づいた理念・ビジョンまで一貫性のある新しい人事評価制度を構築(運用開始は2024年4月~)。また、新たに当社ストラテジックアドバイザーに就任した落合陽一氏の監修により2030年にヤマシタの社員が働く様子を視覚化した「長期ビジョンムービー」を制作しました。さらに、情報セキュリティ面ではここ数年取り組んできたISMS認証を2024年1月に取得しております。
単位:億円
売上目標 | 実績 | 達成率 | 対前年比 | |
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ホームケア事業 | 189.6 | 185.5 | 97.8% | 108.1% |
リネンサプライ事業 | 114.3 | 117.2 | 102.5% | 122.1% |
M&A | 3.3 | 1.0 | 30.8% | 200.4% |
全社 | 304.7 | 303.8 | 99.7% | 113.3% |
2023年度においては、チーム運営方針の策定と日常業務の連動のためマネージャー自身による3Ⅽヒアリング、顧客の変化点管理をチーム運営方針へ反映し、逆算の行動計画のPDCAサイクル確立を推進しました。また、業務標準化の取り組みとして現場における課題を業務改善会議で審議する形で施策の標準化・効率化にも取り組み市民開発にもつなげることができました。結果として市場伸長率を上回る成長を実現しました。
2023年5月より新型コロナ感染症が感染症法上の「5類」に引き下げられたことを受けて、ホテル等一般顧客においては、インバウンドを中心に首都圏及び関西圏の顧客稼働が大幅回復しました。また、昨年に引き続き、各種コスト増が続く中、前年度から取り組んだ適正な価格負担の交渉が成果を上げ、これに前述の顧客稼働回復が加わったことで年度売上予算を大きく上回る結果となりました。また工場部門では同業他社分析を通じて同等以上の業務効率向上を図るべく業務改善を全工場展開するなどして工場費を抑制したことが収益力向上に寄与し、事業利益に関しても予算を達成することができました。
中期目標で掲げている業界NO.1に向けて売上成長にこだわり、営業活動の強化だけではなく各地域における事業買収活動も積極的に行い、案件は増加したものの、小規模の事業譲渡案件の獲得となりました。
中期経営スローガン2024「EXから考える」に基づき、社員の仕事のやりがいが向上していくための取り組みに注力しました。理念に紐づく人事制度の再構築の議論を開始したほか、人財育成の優先順位の引き上げ、特に若手の一人立ち支援に会社全体で注力したことに加え、現場集会(経営執行陣によるタウンホールミーティング)を全国で開始し、社員の考える仕事のやりがいと会社の目指す方向性のすり合わせを行いました。
単位:億円
売上目標 | 実績 | 達成率 | 対前年比 | |
---|---|---|---|---|
ホームケア事業 | 171.1 | 171.6 | 100.3% | 108.5% |
リネンサプライ事業 | 94.9 | 96.0 | 101.2% | 114.9% |
M&A | 10.00 | 0.5 | 5.0% | - |
全社 | 276.0 | 268.0 | 97.1% | 110.9% |
福祉用具貸与市場が伸長している中、さらなる成長を目指し、①人財育成と組織構築、②エリアチーム制による質の高い顧客対応、③商品品質の向上やセンターの安定稼働/営業所やサービスセンターでの即納体制の確立などのサプライチェーンの強化、④都市部における出店などの各種施策を継続して実施したことで、年間売上目標の達成と市場伸長率を上回る成長を実現しました。
昨年10月より、日本政府が海外からの個人旅行の受け入れや査証免除措置の再開等を実施したことを受け、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも、都市圏を中心にホテル等一般顧客向けの稼働が徐々に回復してきました。一方で、燃料費や資材費等の類を見ない高騰を受け、物流業務の効率化など、継続的なコスト削減に加えて、お客様に対する適正な価格負担の交渉を本格化しました。
中期目標で掲げている業界NO.1に向けて売上成長にこだわり、営業活動の強化だけではなく各地域における事業買収活動も積極的に行いましたが、小規模の事業譲渡案件の獲得となりました。