静岡県初、社会医療法人に認定
ひとりひとりの健康と尊厳を守る、地域のための病院を意味する「コミュニティーホスピタル」を理念として掲げる静岡県焼津市の甲賀病院。同院がこの地に建ったのは30年前。道路もなかったこの土地に開院以来、地域の方々に貢献し続けてきた同病院は高い信頼を寄せられており、許可病床数は407床※である。※2018年10月29日現在
甲賀美智子院長(現:理事長)は「この地域でやれることは何でもやっていこうと思います」と語ります。今回は甲賀院長のほか、長島副院長、中村看護部長、小梁総務部次長にお聞きしました。
(聞き手:ヤマシタ代表取締役社長 山下和洋)
山下:甲賀病院様の、地域に根ざした病院というあり方には強く共感いたします。弊社も同じ静岡生まれの企業ということで、甲賀病院様とともに地域社会に貢献できるよう、日々頑張っております。開院以来、甲賀病院様にはずっとヤマシタをお選びいただいています。これはなぜでしょうか。
甲賀美智子院長(以下、甲賀氏):そもそも静岡では「リネンといえばヤマシタ」という印象があり、「他のリネンサプライ業者に切り替えなければ」と考えたことが一度もありません。お付き合いはもう30年になりますが、初めて担当してくださった営業の方はもちろん、どの方も非常に丁寧に、細やかなお仕事をしてくださいました。これまで培った信頼があってこその静岡県内におけるネームバリューなのではないでしょうか。
山下:ありがとうございます。院長には工場見学にもお越しいただきましたが、どのようにお感じになりましたか。
甲賀氏:徹底的に省力化がはかられた工場のなかで、膨大な量のリネンを丁寧にさばいている現場の方の姿に圧倒されました。医療の仕事は「危険、汚い、きつい」等と表現されることがありますが、問題点がわかっているなら一つひとつ解決していくことで「安全、綺麗、楽」な仕事に変えていけるはずです。その一端の、きつくて大変なところを担ってくれているのが、ヤマシタのリネンだと感じました。
中村看護部長(以下、中村氏):院内感染防止には何よりも注意しなければなりませんから、感染管理という意味合いからも汚染されたリネンを一手に引き受けていただけるのはありがたいですね。
山下:弊社の静岡医療工場では、法令で定められた滅菌効果のあるオゾン消毒施設を設置しており、感染に汚染されたリネンについては必ずこの消毒を施してから洗濯工程に入ります。決められたプロセスを守ることで安全に、サービス提供をさせて頂いております。
山下:実際にリネンに触れる機会が多い看護部長というお立場として、中村様にお伺いします。安定供給という点ではいかがでしょうか。
中村氏:入退院の数は常に一定ではなく、ある程度波があります。部署によっては一定数を定期的に持ってきていただく「定数管理」を行っていますが、定数の変更に迅速に対応していだけるので助かりますね。また定数管理を行っていない部署でも、倉庫を見て過不足を判断していただけています。現場からも在庫が過剰になることも、足りなくなることもないので助かるという声が上がっていますね。こちら側だけでは対応しきれないところもあるので、一緒になって取り組んでくださる姿勢がありがたいと感じています。
山下:なるほど、弊社では「かゆいところに手が届くサービス」を心がけておりますので、そのご評価は配送を担当しているドライバーたちも非常に喜ぶと思います。その他に、貢献できているところはありますか。
中村氏:ベッドリネンのような大きなものだけでなく、衣類や小物の洗濯にも柔軟に対応していただけるのがありがたいですね。患者様によってはご家族による洗濯が難しい場合もあります。患者様ご自身やご家族の負担軽減の為のサービス提供も担ってくれています。
小梁総務部次長(以下、小梁氏):日頃、病院スタッフが困っていることを、小さなことでもサッと気づいて素早く対処してくださるんですよね。電動ベッドも提供していただいいていますが、不具合が起こるとすぐに駆けつけて直してくださるなど、助けていただいたシーンが何度もありました。
小梁氏:ヤマシタは、相談がしやすいところも私どもにとってはありがたいですね。
甲賀氏:そうですね、ヤマシタの営業の方は歴代、どの方もとても親切でお話ししやすいです。
山下:ありがとうございます。最近ご相談くださった内容で、弊社がお役に立てた例はありますか。
小梁氏:患者様の状況が変わって必要なベッドが変わった際にご相談させていただきました。こちらのニーズを汲んですぐにいろいろな提案をしていただけたことを覚えています。また、リネンやベッドはもちろんですが、療養環境や介護用品など広く提案をいただけるので、患者様の入院する状況の改善につながっています。
長島副院長(以下、長島氏):まだ実現はしていないのですが、ご相談して作っているのがカートです。汚染されたシーツなどを院内で搬送するカートがあるのですが、今これをおしゃれなものにしたいという話を詳細まで進めているところです。汚いゴミ箱を持って歩くよりも扱うときに品がありますし、働く側もモチベーションが上がって働きやすくなると考えています。
甲賀氏:医療に関わる人は、清潔なものとそうでないものはしっかり分かっています。その人たちがおしゃれなカートでモチベーション高く運べるようにすることが一番、綺麗で安全な仕事につながるはずですから。
長島氏:ランドリーボックスももっとスタイリッシュで明るい色のものにしたいと考えています。職場も明るくなりますし、外部の人から見ても良い印象が残りやすいのではないでしょうか。まだ作っている途中ですが、ぜひ引き続きご協力いただきたいと考えています。
山下:ホテルのようなホスピタリティを目指して病院経営をなさっているところもあります。甲賀病院様にもきっとヒントにしていただけそうな情報を提供できるはずですから、ぜひ積極的に取り組ませてください。
甲賀氏:電動車いすや自動で数量が換算できるカート、病院用アメニティ製品など実現したいご相談ごとはまだまだたくさんあります。医療・看護・介護のすべてにおいて、患者さんの安心・安楽につなげることを目標に、今後もぜひ協力と提案をお願いします。
山下:ありがとうございます。必ず、ご期待にお応えしてまいります。