会社情報 長期ビジョン2030「EX→CXを強みに非連続成長へ」

ヤマシタは、企業理念である「正しく生きる、豊かに生きる」を軸に、これからの社会の変化を踏まえた目指す姿を「長期ビジョン」として定めています。2050年には売上1兆円企業となることを大きな展望として掲げており、そのために至る2030年の姿を表したものが長期ビジョン2030です。

  • ※EX:仕事のやりがい
  • ※CX:顧客体験

日本の将来を支えるヤマシタの事業

ますます高齢化と人口減少が進む日本において、ヤマシタは「日本の将来を支える救世主」として、より多くの人々が豊かで、未来に希望のもてる社会づくりに貢献しています。

高齢化・少子化に伴う介護負担を減らし、豊かな社会をつくる

2035年には3人に1人が高齢者となる我が国において、要介護・要支援者は約900万人に増加することが予測されており(※1)、今後、医療費負担の増加や将来世代への社会保障費の負担が深刻化してまいります。また、介護業界は他の業界と比べ、依然として給与水準が低いのが実情であり、2040年には約69万人の介護人材が不足するとされ(※2) 、介護施設や直接介護を担うサービスの提供が困難になっていくことが懸念されています。

こうした課題に対してヤマシタのホームケア事業では、福祉用具のレンタルを通じて、高齢者が住み慣れた在宅環境で自立した生活を過ごすお手伝いをしています。福祉用具のサービスは、在宅介護の給付費全体の中でわずか8.3%でありながら、在宅介護サービスを受けている方の7割近くが利用している重要な社会インフラです(※3)。高齢者が福祉用具を使い、ご自身の力で豊かな生活を過ごせるようになることは、QOLの向上だけでなく、介護業界の人手不足解消・将来世代への財負担抑制にもつながり、この事業を成長させることは大きな社会貢献になると確信しています。

  • ※1経済産業省「将来の介護需給に対する高齢者ケアシステムに関する研究会」(平成30年)
  • ※2厚生労働省「介護分野の最近の動向について」(令和5年)
  • ※3厚生労働省「令和4年度 介護給付費等実態統計の概況」

回復・増加するインバウンド需要を支え、日本の原動力になる

高齢化・少子化が進む日本において観光は重要な成長戦略の柱であり、とりわけインバウンド需要には低迷する日本経済を活性化させる大きな期待が寄せられています。しかし、宿泊業の労働生産性は全産業平均の約4割(※4)、宿泊業・飲食サービス業の欠員率は全産業平均の約2倍(※5)となっており、こうした生産性の低さや人材不足といった課題が解決されないと、回復・急増するインバウンド需要に応えられず、日本の経済成長を止めてしまうことになります。

ヤマシタのリネンサプライ事業は1963年の創業以来、約3,000社に及ぶお客様に対して清潔で安心なリネン類の安定供給を請け負っており、宿泊・医療施設での人材不足の解消や本来業務の生産性向上を支え続けています。リネンサプライ業界ではこの先、後継者不足等による廃業、サービスの提供・維持の困難といった状況が懸念される中、ヤマシタは業務プロセスを科学的に分析しながら事業を効率化・高度化することで、さらに多くのお客様に選ばれるサービスをお届けしてまいります。そして、今後もインバウンド需要を持続的に支えるインフラとしての使命を果たし、これからの日本の経済成長を推進する原動力となってまいります。

  • ※4財務総合政策研究所「法人企業統計調査」(令和3年度)
  • ※5厚生労働省「雇用動向調査」(令和3年)

長期ビジョン2030「EX→CXを強みに非連続成長へ」

ヤマシタがこうした“超高齢社会” ”観光立国推進”といった社会的課題・テーマに向き合い、これからの未来社会に貢献し続けていくためには、お客様に選ばれる業界No.1の価値を創造し、他社に先駆けて変革をリードできる力が必要です。その源泉は、まぎれもなく人財であるとヤマシタは考えます。そこで当社は長期ビジョン2030を定め、「社員の仕事のやりがい」と「お客様の期待を超えた感動」を相互に高め合いながら、非連続な成長を実現する基盤を2030年までに構築してまいります。

EXとCXの好循環を加速・拡張させ、非連続成長の基盤を構築

EXとCXの好循環を加速・拡張させ、非連続成長の基盤を構築

財務目標と4つの方針

当社は2030年までに売上規模を2021年比で約3倍、年間850億円にする目標を掲げています。この飛躍的な成長を実現させるために、当社はEXとCXの好循環を加速・拡張しながら成果につなげていく4つの方針を定めました。

財務目標(2030年度)

財務目標(2030年度)

4つの方針

1.マネージャーの抜擢と育成

これからの飛躍的な成長を支える源泉は人(人財)であり、他拠点展開を行っている当社においてマネージャー層の強化は欠かせません。マネージャーとは業務を管理・監督するだけではなく、企業理念・バリューの体現を率先垂範し、全社方針を理解しながら現場課題を突き止め、迅速に改善していく役割を担っています。マネージャー人財の(外部採用を含めた)発掘をしながら、抜擢・育成に注力していくことで、さらにメンバーの成長支援を促進し、EX→CXの好循環を加速させます。

TOPIC

研修概要

所長・リーダー研修の開催

「営業所を最高のチームにする」ことを目的に所長・リーダー研修を開催。各営業所で期初に設定した活動方針の振り返りと磨き上げを行いながら、売上力強化のための行動実践/メンバー支援ができる学習機会を提供することで、成果につながるやりがいが高まる職場・拠点づくりを目指している。

2.理念への共感と連鎖

「正しく生きる、豊かに生きる」という当社の企業理念に共感している社員が多い一方、日々の業務が企業理念や長期ビジョン、バリュー、人事制度(評価・報酬)などと繋がっていることについて、まだ十分に理解されていないと認識しています。社員が自分の価値観を意識しながら、日常会話の中で企業理念や経営・拠点方針との重なりを強く理解し、共感してもらうことで、働く社員の納得感を高め、お客様へのサービスを向上させます。

TOPIC

現場集会

現場集会の開催

経営執行陣が全国の拠点に分かれて訪問し、そこで働く従業員とより本音で語り合うイベントを開催。会社からの一方的な情報発信で終わらせず、現場の実態を直接把握し、その視点を経営に生かしていくサイクルを通じて、社内の一体感や社員の納得感をさらに高める活動を展開している。

3.成長に繋がる人事制度再整理

EXとCXの好循環を促しながら生産性の向上を支援するために、早期に成長・昇格できる人事制度を設計するとともに、現場で働く社員が制度運用しやすいシンプルな仕組みづくりを進めていきます。さらに、成長に貢献した社員により利益を還元していくことで給与水準を向上させ、在籍している人財だけでなく、新しく入社する人財に対しても働く場所として魅力的な会社・職場にしていきます。

企業理念や長期ビジョンに連なる人事制度

企業理念や長期ビジョンに連なる人事制度

成長・昇格を分かりやすくする新しい等級体系(案)

成長・昇格を分かりやすくする新しい等級体系(案)

4.標準化

お客様へよりよい感動体験を届けるためには、働く人財の持てる力を最大限に発揮できる仕組み・環境づくりが必要です。そのためにヤマシタでは、次のような取り組みを通じて、全社で業務の標準化を推進し、事業・サービスの競争優位性を高めてまいります。

  • AIやハードウェアを活用しながら業務の自動化/効率化を進め、人が直接携わらなくてもよい業務領域を増やす
  • 社員が創造性を生かして働ける仕組み・制度を導入し、さらなる業務の効率化、あるいは業務自体の変革に関する提案を挙げやすくする
  • 寄せられた各種提案を担当部門・チームが検証・分析し、全社での標準化を推進する

同時に、業務のデジタル化が推進されることで、2030年には人の行動データをリアルタイムに集積し、各種マネジメント指標と自動的に連携できるようになります。その結果、売上・利益予測に基づいた早期の課題発見、効果的かつ再現性の高いアクションの抽出・実行、さらには組織・人財に対する正しく適切な目標設定・評価まで、一気通貫で行っていく仕組みづくりを目指します。

TOPIC

標準化

業務改善提案からの標準化

各拠点内にとどまっている業務改善の活動・アイデアを全社の標準化に展開させていく取り組み。現場から直接経営層へ提案を行い、プロファイルをしながらそれぞれの有効性・実効性を検証。型化/デジタル化した上で全社展開することにより、働きやすさ、働きがいのある職場づくりを推進している。

TOPIC

dx推進

DX推進のための基盤整備

デジタル技術の活用によるEXとCXの好循環を促進するため、生産現場では工数・進捗のデータ化/見える化を行っている。今後、業務をデジタル情報にして、リアルタイムに把握されたデータに基づく売上予測や原価計算、人事評価、WEBオーダーの仕組化などに繋げていく。

その他、人的資本経営に関するデータについては 採用ページ にてご紹介しております。